今月3月15日に、合同会社エクラタンを設立いたしました。
ホームページにも記載しておりますが、会社名であるエクラタン(Éclatant)は、フランス語に由来します。社名を決めるにあたり、音楽に関わるもので、明るい印象を持ち、皆様に親しんでいただける言葉はなにかないかと悩みながら音楽用語辞典を捲っていた時、「エクラタン」という単語が目に留まりました。
フランス語でエクラタンとは「華やかな、輝きのある、鳴り響く」という意味を持ちます。この言葉のようにキラキラしたものを、皆様にお届けすることができたら。そんな気持ちと、リンクした瞬間でした。
「声は神様から全ての人に与えられたギフト」、これは私がロシア留学時代に先生から言われた言葉です。行き詰ってどうしようもなく途方に暮れていた私には、先生の言葉が鮮烈に輝いて聞こえました。私がいま、話すことができるということは、歌うこともできるということ。憧れた誰かと全く同じ声や響きになることはないけれど、私の持つ声を磨き、煌めかせればいいのだと、心に落ちたのです。
音楽は私たちの歴史と生活のすぐ隣に在り続けているも関わらず、時に無力で、音楽を含め芸術には意味がないとか、意味なんてなくていいなんて言葉を見かけることもあります。たしかに、実生活で目に見えて役立つケースは多くないし、存在しなくても人は生きていけます。
音楽を聴いたり、奏でたりする瞬間や空間で直ぐに得られるものは、少ないかもしれません。しかし目前に「意味」はなくても、時間をかけていつの間にか、または私たちの目に見えないところで実となり、意味となっているのではないかと思います。
現在の脳科学においても、人間の脳機能や心身の健康のためには無駄や余白が重要なものであると考えられています。個が長く生き、種を存続させていくだけなら必要ないけれど、音楽は目に見えないところで私たちの生活に寄り添い、実り、心と生活を豊かにしてくれているのではないでしょうか。
音楽で皆様の輝きに、より磨きをかけられるお手伝いができますよう、そして私の輝きがお役に立ちますように。合同会社エクラタンは、音楽を愛し携わり、必要としてくださる全ての方のために、寄り添い、尽力してまいります。
2024年3月30日(土曜日)
合同会社エクラタン 代表社員 岡田知果
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